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飲食店が利益を増やすために必要な要素!損益計算書(P/L)から利益アップの法則を解説

店内

2020年のコロナショックにより、数多くの飲食店が閉店に追い込まれました。
現在は、回復傾向にあるとはいえ、「ロシアによるウクライナ侵攻」や「円安」により食材コストが上昇傾向にあります。

そういった中で、利益を上げている飲食店には共通の要素があります。

今回は、損益計算書(P/L)を元に、飲食店の利益を増やすために必要な要素を徹底解説していきます!

 

損益計算書とは!?

 

損益計算書は、会社(店舗)の利益を知ることができる決算書類です。
損益計算書は、売上・原価・利益が記載されており、英語の「Profit and Loss Statement」を略して「P/L」とも呼ばれます。お店がどれだけ売上が上がり、どれくらいのコストが発生して結果としてどれくらい儲かったのかを読み取ることができます。

下記具体的に説明していきます。

 

損益計算書の見方

・売上高

飲食店における売上高とは、お客様が飲食店にお金を払った金額になります。
飲食店における1日の売上は、「売上=客単価×来店人数」で計算することができます

たとえば、「客単価2千円×来店60人」だったとしたら1日の売上は12万となります。

 

・売上原価

飲食店で言う原価とは主に食材(ドリンク含む原材料費)の仕入れにかかる費用のことです。また、「売上ー売上原価=売上総利益」となります。売上から売上原価率を示すのが原価率となり飲食店の原価率の基準値は30%と言われています。

この原価率が上がるほど利益が圧迫されている状況と言えます。

 

・販売費及び一般管理費

代表的な科目としては、人件費、賃貸料、水道光熱費、通信費、保険料、消耗品費、広告宣伝費、リース料、減価償却費などです。飲食店においては最も多くかかるのが人件費です。飲食店の場合は売上高に対する人件費の割合がかなり高くなります。一般的に売上の30%以内に抑えるべきだと言われています。

人件費の次にかかるのが家賃です。家賃は売上の10%程度に抑えるのが一般的で、売上がどれくらい上がるのかを考えて、家賃を計算していく必要があります。あまりにも家賃がかかりすぎると、経営そのものが行き詰まる可能性もあります。

また飲食店の場合、水道光熱費がオフィス等よりも高くなるのが一般的です。水道光熱費に関しては売り上げの5%以内に抑える必要があります。個人店の方がチェーン店に比べて、水道光熱費は抑えやすいでしょう。

 

・営業利益

営業利益とは、営業利益=売上総利益-販売費および一般管理費となります。
要はどれだけ店舗営業によって利益を上げたかを見る指標になります。

個人でやられている飲食店の場合は、特にこの「営業利益」がどれだけ作れているのかが重要なポイントになります。利益が出ておらず「赤字」の状態であれば、上記に上げた項目を見直す必要があります。




 

飲食店のP/Lの理想系

 

上記踏まえた飲食店の理想系をお伝えしていきます。

例)1日当たりの売上12万⁼「席数20席×3回転×客単価2千円」
1日売上12万の店舗で25日間営業したとしたら、売上は月300万になります。
これを元にP/Lを見てみましょう!

売上 3,000,000
売上原価 900,000(原価率30%)
売上総利益 2,100,000(売上ー売上原価)
販管費 1,500,000(内訳:人件費90万、家賃30万、水道光熱費15万、その他15万)
1か月の営業利益 600,000!

これが飲食店における理想系かと思います。

あとは、更に利益を上げるために「売上をどう伸ばすか」「原価をどうやって下げるか」「販管費をどうやって下げるか」が考えるポイントになってきます。

 

売上を伸ばすために

「客数を増やす」か「客単価を上げる」かになります。

ポイントは、
➀サービスの質を向上させる(料理や接客など)
➁リピートしたくなる仕組みを作ること
➂ターゲットに合ったマーケティングと販促を行う
などがあげられます。

 

材料費や人件費など原価を下げるために

➀仕入先を再検討する
➁人員配置や生産性を上げる仕組みを作る
などがあげられます。

今回、ご紹介した「損益計算書」はあくまでも店舗の現状を把握するための数字の羅列に過ぎません。
有効活用するための数字の読み取り方を身につけ、店舗の利益に繋げる改善策となるよう努めてください。




 




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