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空運(航空業)業界の業績と動向について解説
2022年10月22日 金融・経済
2022年は急激な円安やインバウンドの緩和、国の旅行や観光への支援の舵取りなど空運(航空)業界にとっても、コロナから脱却し回復傾向に向かおうとしています。
そこで今回は空運(航空業)業界各社の業績と今後の動向と将来性について解説していきます。
空運(航空業)業界の動向
コスト削減
航空業界は、競争が激化していることから、コスト削減に取り組んでいます。航空機の燃費効率を上げるための機材更新や、座席の密度を上げることで収益を増やすなどの取り組みが進められています。
新型コロナウイルスへの対応
新型コロナウイルスの影響により、航空業界も大きな打撃を受けました。航空会社は、乗客の安全を確保するための感染症対策や、減少した需要に対応するための路線削減などを行っています。
環境対応
航空業界は、環境対応に取り組んでいます。航空機の燃費効率を上げるための技術革新や、再生可能エネルギーの利用、カーボンオフセットなどが進められています。
LCC(格安航空会社)の台頭
LCCの台頭により、航空業界は激しい競争を強いられています。LCCは、安価な運賃や多様なサービスを提供することで、需要を拡大しています。
航空機の自動運転技術の開発
航空機の自動運転技術の開発が進められています。自動運転技術の導入により、パイロットの疲労軽減や航空機の運行効率の向上が期待されています。
サービスの多様化
航空会社は、サービスの多様化に取り組んでいます。機内食の提供やエンターテイメントの充実、Wi-Fiサービスの提供などが行われています。
人材確保
航空業界は、人材確保に取り組んでいます。パイロットや整備士、客室乗務員など、人材不足が深刻化しています。航空会社は、働き方改革や労働環境の改善、女性や外国人の採用拡大などの取り組みを行っています。
ANAホールディングス (9202)
株価と業績推移(5年)
【業績】 | 売上高 | 営業利益 | 1株益(円) |
連20. 3 | 1,974,216 | 60,806 | 82.7 |
連21. 3 | 728,683 | -464,774 | -1,082 |
連22. 3 | 1,020,324 | -173,127 | -305.4 |
連23. 3予 | 1,740,000 | 65,000 | 74.4 |
連24. 3予 | 1,800,000 | 95,000 | 111.6 |
ポイント
➀国際線貨物では、ウクライナ情勢の影響により欧州路線の一部で運休が続いている ➁国内線では行動制限が緩和され、国際線でも各国の入国制限の緩和が進んで旅客需要が急速に回復 ➂円安の影響でインバウンドが増加の見通し ➃燃油価格の高騰に加え、運航規模を拡大したこと等により変動費が増加 |
2020年のコロナから業績低迷が続いていましたが、円安による海外旅行客の増加や行動制限の緩和で旅客需要が急速に回復傾向にあります。円安傾向はしばらく続くと見られ、日本政府としてもインバウンド強化など完全に旅行客増加に舵取りをしているので、今後は更なる回復が見込まれます。
営業利益最大年度との比較
【業績】 | 2019年度 | 2022年度 |
売上高 | 2,058,312 | 1,020,324 |
売上原価 | 1,559,876 | 1,049,414 |
販管費 | 333,417 | 144,037 |
営業利益 | 165,019 | △173,127 |
売上原価(率) | 75.7% | 102.8% |
販管費(率) | 16.2% | 14.1% |
営業利益(率) | 8.0% | % |
決算説明会資料PDF↓
2023年3月期 第1四半期決算
2022年3月期決算
2023年3月期 第1四半期決算短信
日本航空 (9201)
株価と業績推移(5年)
【業績】 | 売上高 | 営業利益 | 1株益(円) |
連20. 3 | 1,411,230 | 100,632 | 155.7 |
◇21. 3 | 481,225 | -390,414 | -765.0 |
◇22. 3 | 682,713 | -234,767 | -406.3 |
◇23. 3予 | 1,395,000 | 85,000 | 103.0 |
◇24. 3予 | 1,450,000 | 170,000 | 238.0 |
ポイント
➀国内線では行動制限が緩和され、国際線でも各国の入国制限の緩和が進んで旅客需要が急速に回復 ➁円安の影響でインバウンドが増加の見通し ➂貨物事業は、旺盛な国際貨物需要に対し自社旅客機および他社貨物機を活用し増収 ➃燃油価格の高騰により依然としてコストは増加傾向 |
日本航空もANAホールディングス同様に円安による海外旅行客の増加や行動制限の緩和で旅客需要が急速に回復傾向にあるため、業績も急激に回復に向かうと見られています。
営業利益最大年度との比較
【業績】 | 2016年度 | 2022年度 |
売上高 | 1,336,661 | 682,713 |
売上原価 | 931,902 | 794,502 |
販管費 | 195,567 | 245,724 |
営業利益 | 209,192 | △234,767 |
1株益(円) | 481.3 | -406.3 |
売上原価(率) | 69.7% | 116.3% |
販管費(率) | 14.6% | 35.9% |
営業利益(率) | 15.6% | % |
決算説明会資料PDF↓
2023年3月期 第1四半期
2022年3月期決算
2023年3月期 第1四半期決算短信