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【2022年】住宅業界の今!今後の見通しと主要企業を徹底解説
2022年08月11日 金融・経済
人口減少に歯止めがかからない中で市場の縮小が避けて通れないのが住宅業界の現状です。
そんな中、2020年のコロナによりテレワークが浸透した中で「住むことの価値観」に変化が起こってきています。
今回は、そんな住宅業界の今と今後の見通しについて、主要企業の取り組みとともに徹底解説していきます。
住宅業界の今
住宅着工戸数の推移
2021年の住宅着工戸数は微増となっており、コロナによる悪影響が2020年にあったものの、住宅需要が戻ってきた形となっている。また、特に貸家が増加傾向となっている。
なぜ貸家着工戸数が増加しているのか?
図は、2020年1月からの貸家着工戸数(移動年計)の推移を示しています(注:移動年計とは、その月を含めて過去12カ月の合計のことです)。
2020年はコロナの感染拡大による貸家着工戸数減少が続いていましたが、その反動により2021年が増加に転じたというのが主な理由です。
また、2022年に入り、米国の金利引き上げの金融政策により、日本も金利が上がるのではないか!?という憶測から「今のうちに」という駆け込み需要があったのではとも思われます。
更に、2022年はロシアのウクライナ侵攻や中国の経済停滞などの影響により、物価高(インフレ)が進んでおり、これから更に土地や建物の価格が上がると思ったことが需要を加速させる一つの要因になっているかもしれません。
今後の見通し
新築住宅の着工戸数は減少を続ける
2022年~2023年はコロナショックからの反動増や金利が上がる前にという理由から減少したとしても微数で済みそうですが、少子高齢化による人口減少や持家の所有期間の増加、住宅の性能向上による長寿命化など複数の要因で、新築住宅の着工戸数は減少を続けるとみられています。
また、今は日銀が金融緩和を続けており、しばらくローン金利が上昇することは避けられそうですが、今後必ず緩和は解除され金利が上昇することが予想され、益々住宅着工戸数は減少していくとみられています。
政府による後押しで既存住宅を活用した新ビジネスが進行
政府は、既存住宅の販売を中心とした「住宅ストック市場」の推進を図る「住生活基本計画」を、2016年3月に閣議決定して、住宅業界にビジネスモデルの転換を求めました。
計画では2025年までに、リフォーム・既存住宅販売の市場規模を20兆円に拡大させ、既存住宅の流通量を現在の約2倍にあたる44万戸に増やしたいとしています。住宅業界もその流れに応える形で、既存住宅のリフォームやリノベーション工事を施した住宅の販売など新規ビジネスの推進を進めているのです。
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住宅会社の動き
ウイズコロナの時代ならではの付加価値
コロナショックによりテレワークが浸透する中で「住むこと」の価値が見直され、賃貸住宅を出て、やや郊外でに広めの戸建てを求める傾向が続いています。
そんな中、住宅会社ではテレワークスペースを確保した間取りをはじめ、防音技術を駆使したり、次世代換気システムを取り入れたりするなど付加価値のある住宅商品が売上を伸ばしています。
更に、縮小傾向にある日本市場から海外展開を進めることで将来の収益を考えた上で事業領域を広げている企業も増えてきています。
大和ハウス工業の今後の動き
上記は大和ハウス工業の中期経営計画の資料ですが、海外展開への動きが見て取れます。
特に北米や中国を中心に、実需層の多いエリアで事業展開を計画されており、海外主要事業となる北米では「 スマイルゾーンで現地3社による宅地開発・販売拡大」「 グループ購買(調達)によるサプライチェーンの効率化」「 工業化ノウハウ(工場生産)の拡大による品質の安定化」をテーマに上げられています。