ドリームライフ

ファブリックで住まいを一新

インテリア

 

新しい暮らしをキーワードに、ファブリックを変えることで一新できる、お部屋のコーディネートについてご紹介します。

 

インテリアを変えて気分を一新するためのコーディネートの進め方

 

新生活をはじめる方も多いシーズンになりました。今回は、そんな時期に相応しく、インテリアを変えて気分を一新するためのコーディネートの進め方をご紹介します。

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上記画像の生地見本が使われた寝室コーディネート。紫を差し色にしています。

 

キーワードは“ファブリックと素材”。実は、空間を構成する素材は、床、壁、天井、家具、照明、カーテン、クッションなどファブリックまで入れると、多いときには100種類以上で成り立っています。たくさんの空間を構成するものの中でも、ファブリックをうまく使うことは、空間のコンセプトを際立たせ、季節感だけでなく自分らしさも表現することにつながります。

 

ファブリック➀空間のコンセプトを決める

 

まず、ステップ1は「空間のコンセプトを決める」です。空間のコーディネートにはコンセプトは不可欠。モダン、和、ヴィンテージなどの一般的な様式に限らず、例えば映画のワンシーン、絵画や写真のイメージといったものでも構いません。既成概念に囚われることなく、自分らしいテーマを見つけてください。譲り受けた家具や小物など、大切なものからイメージしてコンセプトを決めるのもおすすめです。

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上の寝室と同じマンションのリビングダイニングです。

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使用しているファブリックです。“モダンクラシック”をコンセプトに、マンションの場所が東京の白金ということで、光沢感のある華やかな素材も使用してみました。

 

ファブリック➁コンセプトに合う家具や照明を選ぶ

 

ステップ2としては「コンセプトに合う家具や照明を選ぶ」。と、いっても空間を構成する家具や照明はたくさんあるので選ぶのは難しいのですが、空間の印象を決めるのは大きな家具になりますから、大きなものから決めていくのは基本的な手順。何かひとつ気に入ったアイテムを見つけることも、個性的で自分らしい空間作りにはおすすめの方法です。

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家具にも和のテイストを感じる東京・根岸のマンション。空間のテーマは“東洋”にしました

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面積の大きい壁紙に、ほどよい華やかさと東洋のエッセンスが感じられる「夜明け」という名のタイ製の壁紙(左)を。右は「フデ」という名の和を感じるシェードの生地

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リビングルームに使用している素材見本です。茶とベージュをベースに赤や緑の差し色を利かせたコーディネートです。

 

ファブリック➂コンセプトに合う素材を決める

 

そして、ステップ3で「コンセプトに合う素材を決める」。これは、30年近くこの仕事に携わっている私にとっても大変な作業ですが、非常に重要で、そして楽しい作業でもあります。
色彩や質感は形のあるものと同様、ときにはそれ以上に空間のイメージを左右します。コンセプトに合う柄の壁紙やファブリックを効果的に使うことは、個性的な空間をつくるひとつの方法です。例えば色彩については、空間のテーマに合う全体の大きい面積に使用する色と、ポイントとなる色を考えます。無地なのか、柄なのか、そのバランスも重要ですね。そして素材については、麻や絹など自然素材なのか、スワロフスキーを使ったような光沢感のある特殊素材なのか、これも空間の“コンセプト”に合う素材感を考えることが大切です。

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同じマンションのベッドルーム。壁紙は「ARITA」という名のついた東洋的な輸入の壁紙。草木のような自然のモチーフの柄を使っています

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使用しているファブリック見本です。

いかがでしたか? 一般的には、床、壁、天井といった建築に付随する面積の大きな部分を決定することからはじめることが多いのですが、空間を構成する家具、照明、カーテン、アート、クッション、小物など、何から先に決定するべきかという決まりはありません。以前、まだほとんど何も決まっていない段階で、「とても気に入っているこの生地をカーテンに使いたい」と、クライアントから森の中を鳥が飛んでいる美しい生地を渡されたことがあります。私はその一枚のファブリックを手がかりに、空間のイメージを広げていきました。こんな風に「これが好き」という思いが、空間をより自分らしいもの=魅力的な空間にするのだと私は思います。

 

 

ファブリックメーカーショールーム散策

 

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カーテン、ベッド、ソファー、ラグ、お部屋の中はファブリックがいっぱい。なのに、何故かお洒落に見えない!? そんな悩みを解決してくれる美しきファブリックの世界を訪ねてみました。

 

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1)おこがれのカーテンタッセル

2)オリジナルクッションやオブジェは、数千円くらいからと気軽に買える価格。

3)ディズニー映画「マレフィセント」のリュクスでダークな世界観を表現。

4)テーマの異なるディスプレイを見ることで、自分の好きなテイストを具体的にイメージすることが可能に。

洗練された街並が続く代官山・旧山手通りに佇むニーディックテキスタイルショップは、インテリアファブリックの企画・デザインから販売まで一貫して手掛け、欧米でも高い評価を得ているテキスタイルメーカー「ニーディック」のショールーム&ショップです。
 「部屋の中にあふれる多くのファブリックは、大抵の場合それぞれがバラバラに存在しているんです」とマネージャーの鶴崎多美江さん。「そこで、私たちがご提案するのが“ファブリケーション”。部屋という空間をファブリックでまとめ、そこに世界観を生み出すのです」。

2フロアで構成されるショップ内に並ぶのは、まるでアートのようなファブリックの数々。テイストの異なる複数のブランドがありますが、どの製品にも共通するのは常識にとらわれない発想と、徹底して完成度にこだわった製品づくりによって生み出された、品格ある美しさ。
ブランドごとに実際の製品でトータルコーディネートされたディスプレイコーナーもあり、デザイナーの紡ぎ出す世界観を体感できます。

オーダーの際はファブリックコーディネーターに気軽に相談でき、予算や要望に合わせた提案が可能。大きな生地見本を持って自宅へ来てくれ、採寸、施行にも対応してくれるそうです。自社直営店のため、憧れの高品質なオーダー製品が手の届く価格になるのも嬉しいところ。5万円~10万円程度の予算からでも、カーテンのオーダーを受け付けてくれるそうです。
「ファブリックを変えるだけでお部屋は変わります」と鶴崎さん。この春は、服だけでなくお部屋の衣替えにも挑戦してはいかがでしょう。




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